皆さんこんにちは!
TomoKです。
今日からは「集合と論理」の単元に入ります。
いよいよ計算ではなく、数学の考え方として大事な部分である
「集合」や「論理」のお話になるわけです。
「論理」といっても、最初からとびきり難しいわけではありません。
1つずつ事項を理解すれば、「そういうことか」と納得する時期が必ず来ますので、
あきらめずに学習を続けてください。
今回は、まず「論理」の話に入る前の段階として、
「集合」とは何か?ということをお話ししようか、と思います。
「
集合」とは、簡単に言えば、
「
ある条件を満たすものの集まり」のことを指す言葉だと思ってください。
(ただし、本当に詳しく「集合」とか「物の集まり」とは何かを考えようとすると、それだけでかなり面倒ですので、
そこが気になる人は、大学の数学科で集合論を学習してください。)
また、その「集合」を作るときに集められた1つ1つの「もの」を、
その集合の「
要素」または「
元」といいます。
「集合」というのは、いろんなところに考えられます。
例えば、
・日本の47都道府県を全部集めれば、「日本の47都道府県全体の集合」で、
都道府県の1つ1つ (東京都, 大阪府, 長野県, …)がその要素
・○○高校の全校生徒を全員集めれば、「○○高校の全校生徒の集合」で、
生徒1人1人がその要素
数学的な例であれば、
・1桁の自然数を集めたものは「1桁の自然数の集合」で、
その要素は1,2,3,4,5,6,7,8,9の9つある。
また、例えば、
・偶数を全部集めれば「偶数全体の集合」
・整数を全部集めれば「整数全体の集合」
という感じに、数えられないほどあるものの集合を考えることも可能です。
集合はふつう、アルファベットの大文字(
A, B, C, \cdots)を使って表します。
例えば
1桁の自然数全体の集合を
Aで表したいとき、
書き方が主に次の2通りあります。
(i) その集合の要素を書き並べる方法
Aの要素は1,2,3,4,5,6,7,8,9の9つだけなので、
{ }の中にこの9つの要素を書き並べて、
A=\{1,2,3,4,5,6,7,8,9\}
(ii) その集合の要素の満たすべき条件を書く方法
Aの要素は自然数で、1桁ということは9以下だから、
自然数xで、x\leq 9を満たすものがAの要素である、といえるので、
A=\{x\mid xは自然数\quad かつ\quad x\leq 9\}
((ii)の書き方として、ほかにも、
A=\{x\mid xは整数\quad かつ\quad 1\leq x\leq 9\}などとも書けます。)
(i)は、要素を具体的に明示できる場合とか、
要素の条件を書きにくい場合(要素を適当に選んだ時など)には有効です。
(ii)は、要素の条件があるので、どんな性質のものを集めた集合なのかがわかるときに有効です。
もちろん、どっちの記法を使っても同じ集合を表します。
では、今度は
偶数全体の集合を
Bで表します。
(ただし、正だけではなく0や負の偶数も考えます)
このBを上の2通りの書き方で書いてみましょう。
(i) その集合の要素を書き並べる方法
Bの要素は、
2,4,6,8,10,...... 書ききれません。
また、上でも言ったとおり、0や負の偶数も考えるとすると、
0,-2,-4,-6,-8,-10,......と、こちらも書ききれません。
このように、要素が比較的多い時は、
とりあえず、法則性がある程度分かるように何個か順番に書いて、
それ以降は"・・・"で省略してしまいます。
(「これぐらい書けばあとはわかるでしょ?」的な感覚です。)
正のほうにも負のほうにも伸びているので、両側に・・・を使って、
B=\{\cdots, -6, -4, -2, 0, 2, 4, 6, \cdots\}
というふうに書いておけばよいでしょう。
(ii) その集合の要素の満たすべき条件を書く方法
Bの要素は偶数です。
だから、
B=\{x\mid xは偶数\}と書けます。
が、これだとそのまますぎる気がするような…
でも、「偶数とはどういう条件を満たすものか」というのは式で書けそうです。
偶数というのは、
整数xを使って、2xと書ける数のことでした。
これを使って書くと、さらに
Bの要素の条件がはっきりとしてきますが、
その場合は下のように書きます。
B=\{2x\mid xは整数\}
要素それぞれを式で表すことができる集合であれば、
その一般式を書いてしまったほうがわかりやすいことがあります。
(ただし、|の右の条件の範囲で、|の左の式を動かしていけば、
Bの要素が
過不足なく得られることをよく確かめる必要がありますが。)
練習問題
Q1. 次の集合を、上の(i)の方法(集合の要素を書き並べる方法)で書き表せ。
[解答]
(1)
A=\{x\mid xは整数\quad かつ\quad -3\leq x\leq 3\}
(2)
B=\{4x\mid xは自然数\quad かつ\quad x<100\}
(3)
C=\{2x-1\mid xは自然数\}
Q2. 次の集合を、上の(ii)の方法(集合の要素の満たすべき条件を書く方法)で書き表せ。
[解答]
(1)
D=\{11,12,13,14,15\} (2)
E=\{5,10,15,20,\cdots ,100\}
(3)
F=\left\{1,\dfrac{1}{2},\dfrac{1}{3},\dfrac{1}{4},\cdots\right\}
さて、集合と要素に関して、次の記号を導入します。
Aを集合とするとき、
xが
Aの要素であることを、
記号
\red{x\in A}\quad (xはAに\red{属す}) または
\red{A\ni x}\quad (Aはxを\red{要素(元)として含む}) で表します。
一方、
x\in Aではない、すなわち、
xが
Aの要素でないことを
記号
\red{x\notin A}\quad (xはAに\red{属さない}) または
\red{A\not \ni x}\quad (Aはxを\red{要素(元)として含まない})
で表します。
例えば、
Aを1桁の自然数の集合とすれば、
5は
Aの要素だから、
5\in Aと書けます。これを
A\ni 5とも書けますね。
一方、0は
Aの要素にはなりません(0は自然数ではない)ので、
0\notin Aとか
A\not \ni 0と書けます。
練習問題
Q3.
A=\{2,3,5,7,11,13,17,19\},\quad B=\{n\mid nは36の正の約数\},
C=\{3x-1\mid xは整数\} とする。
次の□にあてはまる記号を、
\in , \ni , \notin , \not \niの中から選べ。
[解答]
(1)
2□A (2)
A□17 (3)
6□A
(4)
B□9 (5)
B□5 (6)
7□B
(7)
5□C (8)
10□C (9)
C□-1
ということで、今日は「集合とは何か?」ということを中心にお話ししました。
いかがだったでしょうか?
今回のことが今後重要になるので、よく理解しておきましょう。
次回も集合について、複数の集合どうしの関係や、
複数の集合から新たな集合を作ることができることをお話しします。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
ではまた!