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2016年3月28日

【高校数学I】因数分解(1)

皆さん、こんにちは! TomoKです。

前回までは展開について話してきましたが、
今回からは因数分解についてお話しします。

数や式の性質を見るには、
和よりも積に関する扱いが必要になります。

和で表された整式(多項式)を
いくつかの整式の積としてあらわすことを学習していきます。

因数分解には展開の公式が必要です。
展開の公式は前回一挙にまとめてありますので、
忘れた方は見てください。
特に、各項式の右辺の形の特徴をよく見ておいてください。

と、言っても、今日は中学校の復習がほとんどかと思います。
(今後、中学生向けには今回よりも詳しく書くつもりですが…
今回は高校生向けの中学の内容の記事になってます…)

では、今回の内容に入ります。

[1] 因数分解

定義
(1) 2つの整式A,Bについて、ABでわり切れるとき、
 すなわち、A=BQとなる整式Qが存在するとき、BA因数であるといい、
 またはABを因数にもつという。
(2) 整式Aを2つ以上の整式の積で表すことを、A因数分解するという。

すなわち、今までの「展開」というのは
整式の積を1つの整式に表すことでありましたが、
「因数分解」というのはその逆で、
1つの整式がどんな整式の積なのか、できるだけたどってみよ、
というのが目標になるわけです。

(x+7)(x-4)\quad \overset{展開}{\underset{因数分解}{\leftrightarrows}}\quad x^2+3x-28

したがって、冒頭でふれたとおり、
展開の公式それぞれの式の特徴を知っておくと、
因数分解も楽になります。

[2] 共通因数をくくる

例えば、15x^2+6xyという整式を見ると、
15x^2の項も、6xyという項も、
いずれもxという因数を持っています。
もっと言うと、係数は15と6で、
最大公約数が3となっています。

そこで、分配法則\red{m}x+\red{m}y=\red{m}(x+y)によって、
15x^2+6xy=\red{3x}\cdot 5x+\red{3x}\cdot 2y=\red{3x}(5x+2y)
と変形することができます。
この3xは、2つの項15x^2, 6xyの両方に共通する因数です。
各項に共通する因数をすべて括弧の外に出す手法を、
共通因数をくくる、といいます。

注意することは、係数の先頭が-のときは、
通常-でくくります。
例えば、-3x^2+4xyは、
xももちろんくくりだせますが、
同時に-1もくくって、
-3x^2+4xy=(\red{-x})\cdot 3x+(\red{-x})\cdot (-4y)=\red{-x}(3x+4y)
となるわけです。

さらに言うと、
整式のどこかに分数を含むときは、
分数でくくる場合もあります。
例えば\dfrac{2}{3}x^2-\dfrac{1}{4}xは、「通分」すると、
\dfrac{2}{3}x^2-\dfrac{1}{4}x=\dfrac{8}{12}x^2-\dfrac{3}{12}x
となるので、\red{\dfrac{1}{12}x}でくくることを考えます。
\dfrac{2}{3}x^2-\dfrac{1}{4}x=\dfrac{8}{12}x^2-\dfrac{3}{12}x=\red{\dfrac{1}{12}x}\cdot 8x-\red{\dfrac{1}{12}x}\cdot 3=\red{\dfrac{1}{12}x}(8x-3)
となります。

ただ、この「分数でくくる」という操作は人や場合によりけりで、
実用面において、分数を含む整式が出てきたときに、
因数分解を楽にするぐらいの操作でしかないかもしれません。
でも、知っておくと便利な操作です。

練習問題
Q1. 次の多項式の共通因数をくくれ。
  ただし、この問題では、くくった後は因数分解できないとしてよい。   [解答]
 (1) 7x^2-6x  (2) 4xy-6y^2  (3) -9x^{3}y+3x^{2}y^{2}-6xy^{3}


[3] 2次式の因数分解(x^2の係数が1)

さて、例えば、整式x^2+5x+6は、
5x2x+3xとしてから、x+3をひと塊に見て、
\begin{align*} x^2+5x+6&=x^2+3x+2x+6\\ &=x(x+3)+2(x+3)\\ &=(x+2)(x+3)\end{align*}
とすることで因数分解できます。

しかし、因数分解の時
常にこの方法でやってると時間がかかるので、
展開の公式をじっとにらんで、
「どの式になりそうかな」と考えながらやると楽ですね。

x^2+5x+6の場合は、
次数が2次で項の数3つ。
x^2の係数は1で、定数項は整数の2乗ではありません。
ということで、前回の展開の公式のうちで、公式2に似ている気がします。

公式2(の逆)  x^2+(\orange{a+b})x+\green{ab}=(x+a)(x+b)

右辺ののxの係数はa+bで、定数項はabです。
これをもとのx^2+\orange{5}x+\green{6}と見比べますと、
\orange{a+b=5}, \green{ab=6}となるような2つの整数a,bを見つけることになります。
つまり、xの係数が和, 定数項が積というわけですね。

すると、そのような2つの整数として2と3が見つかるので、
x^2+\orange{5}x+\green{6}=x^2+(\orange{2+3})x+\green{2\cdot 3}=(x+2)(x+3)
となるわけです。
思い出しましたか?

次に、式x^2-10x+25を因数分解してみましょう。
今度も公式2に近いように見えるので、
x^2\orange{-10}x+\green{25}で公式2を使うことを考えると、
和が-10, 積が25となる2つの整数は-5と-5です。
このように、公式2で行う場合に2つの同じ整数が現れることがあります。
したがって、
x^2\orange{-10}x+\green{25}=x^2+(\orange{-5-5})+\green{5\cdot 5}=(x-5)(x-5)=(x-5)^2
となります。

ところで、このx^2-10x+25については、次の公式3または3'が使えます。

公式3(の逆) \red{a}^2+2\red{a}\blue{b}+\blue{b}^2=(\red{a}+\blue{b})^2
公式3'(の逆) \red{a}^2-2\red{a}\blue{b}+\blue{b}^2=(\red{a}-\blue{b})^2

x^2-10x+25については、公式3'を使えば、
x^2-10x+25=\red{x}^2-2\cdot \red{x}\cdot \blue{5}+\blue{5}^2=(\red{x}-\blue{5})^2
と使えます。

最初の項(\red{a}^2)、最後の項(\blue{b}^2)が2乗の形にできて、
中央はそれらの2乗をとったものの積の2倍(2\red{a}\blue{b})になっていると、
この公式3や3'が使える、ということを
知っておくと便利です。
あとは、真ん中の項の符号を見て、
( )の中の符号を決めます。

わりと機械的に進めるところがあるので、
このやり方はちょっとなあ…と思う人は、
公式2を使う(和と積)のもいいでしょう。
好きな方法でやってみてください。

もう1つ。
x^2-9です。これはもうおそらく公式4しかありません。

公式4(の逆) \red{a}^2-\blue{b}^2=(\red{a}+\blue{b})(\red{a}-\blue{b})

ひき算で、「2乗-2乗」の形です。
むりやり公式2を使って
a^2+0ab-b^2=a^2+(b-b)a+b\cdot (-b)=(a+b)(a-b)
としてもいいですが、
項を増やすのが面倒ですので、
「2乗-2乗」にはすぐ公式4を利用します。

今のx^2-9のときは、
x^2-9=\red{x}^2-\blue{3}^2=(\red{x}+\blue{3})(\red{x}-\blue{3})
となってきます。

練習問題
Q2. 次の式を因数分解せよ。   [解答]
 (1) x^2+3x+2    (2) x^2-6x+8    (3) x^2+x-12
 (4) x^2+4x+4    (5) a^2-12a+36    (6) x^2-16
 (7) x^2-4xy-77y^2  (8) x^2+16xy+64y^2  (9) a^2-100b^2

と、いうことで、
実は今回はここまでです。

「なんだ…今日はこれっぽっちか」
と思われるかもしれませんが、
次回が若干厄介なところですので。

(厄介と思うかは人それぞれあると思いますが、
少なくとも図を使う内容が近づくと、
私の更新が遅くなります。。。)

ゆえ、次回は数学か標識かわかりませんが、
次回が数学の記事であれば、今回の話の続きを書きます。

お読みくださってありがとうございました。
ではまた!

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練習問題の答え

Q1.
(1) x(7x-6)  (2) 2y(2x-3y)  (3) -3xy(3x^2-xy+2y^2)

Q2.
(1) (x+1)(x+2)  (2) (x-2)(x-4)  (3) (x-3)(x+4)

 (4) (x+2)^2  (5) (a-6)^2  (6) (x+4)(x-4)

 (7) (x+7y)(x-11y)  (8) (x+8y)^2  (9) (a+10b)(a-10b)

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