前回までは、基本的な式の見方を見てきました。
忘れた人は、ぜひ復習してください。
【高校数学I】ある文字に着目して考える
【中学数学, 高校数学I】多項式と単項式
そしていよいよ今回からは、
整式を計算するところに入ります。
今回は、
整式の加法(たし算)・減法(ひき算)・乗法(かけ算)
について考えたいと思います。
中学校までの式の計算ができている人であれば、
今回はやりやすいと思います。
では、今回の内容に入ります。
[1] 整式の加減
整式どうしの加法(たし算)は、符号そのままにたすことができます。例えば、2つの整式
2x^2-3x+4と5x^2+4x-1
をたすときは、
\quad (2x^2-3x+4)+(5x^2+4x-1)
=2x^2-3x+4+5x^2+4x-1
=2x^2+5x^2-3x+4x+4-1
=7x^2+x+3
となります。
整式どうしをたすとき、
特に多項式をたすときは、
まずはじめに、その多項式を( )で囲んだ式を書いておきましょう。
これは、その他の計算のときも同様です。
次に、整式どうしの減法(ひき算)は、各項の符号を変えてたします。
これも、先ほどの整式で例を示します。
2x^2-3x+4から5x^2+4x-1をひく計算は、
\quad (2x^2-3x+4)-(5x^2+4x-1)
=2x^2-3x+4\textcolor{red}{-}5x^2\textcolor{red}{-}4x\textcolor{red}{+}1
=2x^2-5x^2-3x-4x+4+1
=-3x^2-7x+5
となります。
-( )の中は、項の符号がすべて変わっていきます。
このような整式の加法・減法は、
次のように筆算で行うこともできます。

ポイントは、
同類項(文字の部分が同じ2つの項)をそろえて
縦に並んだ項どうしをたしたりひいたりする
ということです。
数の加減の筆算とやり方は似ています。
では、練習問題です。
いつもの通り、答えは記事の最後にあります。
練習問題
Q1. 4つの整式
A=3x^2-xy-y^2+2x-y,\quad B=x^2+5xy-4y^2+5y,
C=5x^2-2xy+3y^2-x+y,\quad D=-2x^2+2y^2-3x+4y
がある。
(1) AとBをたせ。 (2) CとDをたせ。
(3) AからCをひけ。 (4) BからDをひけ。
Q1. 4つの整式
A=3x^2-xy-y^2+2x-y,\quad B=x^2+5xy-4y^2+5y,
C=5x^2-2xy+3y^2-x+y,\quad D=-2x^2+2y^2-3x+4y
がある。
(1) AとBをたせ。 (2) CとDをたせ。
(3) AからCをひけ。 (4) BからDをひけ。
[2] 整式の乗法
では、今度は整式の乗法(かけ算)について考えます。今度は分配法則 m(x+y)=mx+myをフルに使っていきます。
\quad \textcolor{red}{(2x^2-3x+4)}(5x^2+4x-1)
=\textcolor{red}{(2x^2-3x+4)}\cdot 5x^2+\textcolor{red}{(2x^2-3x+4)}\cdot 4x+\textcolor{red}{(2x^2-3x+4)}\cdot (-1)
=10x^4-15x^3+20x^2+8x^3-12x^2+16x-2x^2+3x-4
=10x^4-15x^3+8x^3+20x^2-12x^2-2x^2+16x+3x-4
=10x^4-7x^3+6x^2+19x-4
となります。ちなみに、途中の式の「・」はかけ算の記号「×」と同じ意味です。
ふう… 長いですねぇ。
「ここで分配法則を使ってますよ」と伝えるのにどうすればいいか悩みました。
結果4か所を赤くしただけですが。
まあ、これも筆算でやる方法があるんですけどね。
次数の低い項のほうからかけていって、同類項が出てきたら縦に並べて書いておきます。
最後にそれらを、たし算の筆算の要領ですべてたします。
これも、数のかけ算の筆算と似てますね。
定義
2つの整式の積を、1つの整式で表すことを、その積を展開するという。
2つの整式の積を、1つの整式で表すことを、その積を展開するという。
では、次の練習問題です。
答えは記事の最後にあります。
練習問題
Q2. 次の式を展開せよ。
(1) (x+7)(3x-2) (2) (2x-1)(x^2-4x-3)
(3) (2x^2-xy+3y^2)(3x+2y) (4) (x^2-5x+1)(2x^2+3x-4)
Q2. 次の式を展開せよ。
(1) (x+7)(3x-2) (2) (2x-1)(x^2-4x-3)
(3) (2x^2-xy+3y^2)(3x+2y) (4) (x^2-5x+1)(2x^2+3x-4)
[3] いろいろな式の計算
ある整式の塊を文字で表したとき、さらにその文字を使って表された式を計算することができます。
例えば、
\textcolor{red}{A=3x-4},\quad \textcolor{blue}{B=x^2-x+3}
とします。
このとき、2A-Bは次のように計算できます。
\quad 2\textcolor{red}{A}-\textcolor{blue}{B}
=2\textcolor{red}{(3x-4)}-\textcolor{blue}{(x^2-x+3)}
=6x-8-x^2+x-3
=-x^2+7x-11
また、例えばA^2+3ABなら、
\quad {\textcolor{red}{A}}^2+3\textcolor{red}{A}\textcolor{blue}{B}
={\textcolor{red}{(3x-4)}}^2+3\textcolor{red}{(3x-4)}\textcolor{blue}{(x^2-x+3)}
=(3x-4)(3x-4)+3(3x-4)(x^2-x+3)
=(9x^2-24x+16)+3(3x^3-7x^2+13x-12)
=9x^2-24x+16+9x^3-21x^2+39x-36
=9x^3-12x^2+15x-20
と計算できます。
ただし、このA^2+3ABは、
{\textcolor{red}{A}}^2+3\textcolor{red}{A}\textcolor{blue}{B}=\textcolor{red}{A}(\textcolor{red}{A}+3\textcolor{blue}{B})
のようにAでくくれますので、
まず\textcolor{red}{A}+3\textcolor{blue}{B}を、
\quad \textcolor{red}{A}+3\textcolor{blue}{B}
=\textcolor{red}{(3x-4)}+3\textcolor{blue}{(x^2-x+3)}
=3x-4+3x^2-3x+9
=3x^2+5
と計算してから、
\quad A^2+3AB
=\textcolor{red}{A}(\textcolor{red}{A}+3\textcolor{blue}{B})
=\textcolor{red}{A}(3x^2+5)
=\textcolor{red}{(3x-4)}(3x^2+5)
=9x^3-12x^2+15x-20
とすると、次数の上がるかけ算は1回分だけ回避できます。
このように、代入した後の計算をできるだけ簡単にできるように、
代入する前の式にひと工夫しておくといい場合があります。
では、今回最後の練習問題です。
答えはこの記事の最(ry
練習問題
Q3. A=2x^2-3x-3,\quad B=x^2+2x-5,\quad C=3x-1のとき、次の式を計算せよ。
(1) 3A-2B (2) C^2+3B (3) AC-2BC
Q3. A=2x^2-3x-3,\quad B=x^2+2x-5,\quad C=3x-1のとき、次の式を計算せよ。
(1) 3A-2B (2) C^2+3B (3) AC-2BC
今回の内容はここまでですが、
今回は少しlevel upした問題も用意しましたので、
余裕のある人は是非取り組んでください。
この「レベルアップ問題」の解答は・・・
今回は掲載しません。
だから、じっくり考えて、解き切ってください。
レベルアップ問題
LUQ1. A=8x^3+x^2-5x+4,\quad B=2x^3-2x^2+x-5とするとき、
等式A-2X=B+Xを満たすようなxの整式Xを求めよ。
LUQ2. 2つのx, yの整式P,Qがあって、
P+Q=2x^2-4xy+7y^2および2P-3Q=9x^2-13xy-y^2が成り立つ。
このとき、P,Qを求めよ。
LUQ1. A=8x^3+x^2-5x+4,\quad B=2x^3-2x^2+x-5とするとき、
等式A-2X=B+Xを満たすようなxの整式Xを求めよ。
LUQ2. 2つのx, yの整式P,Qがあって、
P+Q=2x^2-4xy+7y^2および2P-3Q=9x^2-13xy-y^2が成り立つ。
このとき、P,Qを求めよ。
ところで、ここまで読んできて、
たし算、ひき算、かけ算は出てきたけれど、
なんか足りない気がする、と思った人もいるかもしれません。
その足りないヤツ、わり算については、
また次の数学の記事にて書きたいと思いますので
お楽しみに!
と、いうわけで、終わり、といいたいところですが、
そういえば、このブログを立ち上げてから
ほとんど数学のお話しかしておりませんでしたので、
もしかすると次回は標識の記事になるかもしれません。
道路標識に関するお話も、ぜひ楽しんでください。
ということで、今度こそ終わりです。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
ではまた!
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練習問題の答え
Q1. (1) 4x^2+4xy-5y^2+2x+4y (2) 3x^2-2xy+5y^2-4x+5y
(3) -2x^2+xy-4y^2+3x-2y (4) 3x^2+5xy-6y^2+3x+y
Q2. (1) 3x^2+19x-14 (2) 2x^3-9x^2-2x+3 (3) 6x^3+x^{2}y+7xy^2+6y^3
(4) 2x^4-7x^3-17x^2+23x-4
Q3. (1) 3(2x^2-3x-3)-2(x^2+2x-5)=6x^2-9x-9-2x^2-4x+10
=\underline{4x^2-13x+1}
(2) (3x-1)^2+3(x^2+2x-5)=9x^2-6x+1+3x^2+6x-15=\underline{12x^2-14}
(3) AC-2BC=(A-2B)Cである。
ここで、
A-2B=(2x^2-3x-3)-2(x^2+2x-5)
=2x^2-3x-3-2x^2-4x+10=-7x+7
よって、
AC-2BC=(A-2B)C=(-7x+7)(3x-1)=\underline{-21x^2+28x-7}
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