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2022年2月1日

【第4回垂れ流し数学模試】理型第1問解説

皆さんこんにちは!
TomoKです。

今回は 第4回垂れ流し数学模試 の 理型第1問 を解説しようと思います。

理型 第1問

問題

{\rm BC}=1である\triangleABCがあり, その辺BCを1:2に内分する点を{\rm Q}_{0}とする.
以下, 自然数nに対して, 次の要領で4点{\rm B}_{n}, {\rm P}_{n}, {\rm C}_{n}, {\rm Q}_{n}を帰納的にとる.

  • 任意の自然数iに対し, {\rm Q}_{i-1}を通りACに平行な直線と辺ABとの交点を{\rm B}_{i}とし,
    {\rm B}_iを通り{\rm AQ}_{0}に平行な直線と辺BCとの交点を{\rm P}_i,
    {\rm P}_iを通りABに平行な直線と辺ACとの交点を{\rm C}_i,
    {\rm C}_iを通り{\rm AQ}_{0}に平行な直線と辺BCとの交点を{\rm Q}_iとする.

各自然数nに対する線分{\rm P}_{n}{\rm Q}_{n}の長さをl_nとおくとき, \dlim_{n\to \infty}{l_n}を求めよ.


第1問は図形の絡んだ極限の問題でした。
点の置き方こそやや複雑ですが、漸化式を作って解いて極限を求めて、というよくある流れに帰着できる問題なので、
計算ミスやケアレスミスさえなければ最終的な答えにたどり着くのはそう難しくはないと思います。

解答のために考えること

点が帰納的に作成されるので、l_nもしくは{\rm BP}_n, {\rm BQ}_nの長さに関する漸化式を立て、
その漸化式を解いて極限を求めていきます。

{\rm P}_n{\rm Q}_nのBC上での居場所は、三角形における平行線と線分比の関係を繰り返し用いることで、
{\rm BQ}_{n-1}:{\rm BC}={\rm BB}_{n}:{\rm BA}={\rm BP}_{n}:{\rm BQ}_0{\rm CP}_{n}:{\rm CB}={\rm CC}_{n}:{\rm CA}={\rm CQ}_{n}:{\rm CQ}_0が分かり、そこから求めていきます。

解答

自然数nに対し, 線分{\rm BQ}_{n}の長さをx_nとおくとき,
まずx_{n}x_{n-1}で表すことを考える.

{\rm AC}\jpara{\rm B}_{n}{\rm Q}_{n-1}, {\rm AQ}_{0}\jpara{\rm B}_{n}{\rm P}_{n}より, {\rm BQ}_{n-1}:{\rm BC}={\rm BB}_{n}:{\rm BA}={\rm BP}_{n}:{\rm BQ}_0
{\rm BC}=1, {\rm BQ}_{0}=\dfrac{1}{3}であるから, x_{n-1}:1={\rm BP}_{n}:\dfrac{1}{3}
よって,

{\rm BP}_{n}=\dfrac{1}{3}x_{n-1} …①

また, {\rm AB}\jpara{\rm C}_{n}{\rm P}_{n}, {\rm AQ}_{0}\jpara{\rm C}_{n}{\rm Q}_{n}より, {\rm CP}_{n}:{\rm CB}={\rm CC}_{n}:{\rm CA}={\rm CQ}_{n}:{\rm CQ}_0
{\rm CP}_{n}={\rm BC}-{\rm BP}_{n}=1-\dfrac{1}{3}x_{n-1}, {\rm CQ}_{n}={\rm BC}-{\rm BQ}_{n}=1-x_n, {\rm CQ}_{0}=\dfrac{2}{3}であるから, \left(1-\dfrac{1}{3}x_{n-1}\right):1=\left(1-x_n\right):\dfrac{2}{3}
よって,

1-x_n=\dfrac{2}{3}\left(1-\dfrac{1}{3}x_{n-1}\right) ゆえに x_n=\dfrac{2}{9}x_{n-1}+\dfrac{1}{3}
したがって,
x_{n+1}=\dfrac{2}{9}x_{n}+\dfrac{1}{3} …②

ここでx_1=\dfrac{2}{9}x_{0}+\dfrac{1}{3}=\dfrac{2}{9}\cdot\dfrac{1}{3}+\dfrac{1}{3}=\dfrac{11}{27}であり,
これと②からx_nnで表す.

\alpha=\dfrac{2}{9}\alpha+\dfrac{1}{3}の解\alpha=\dfrac{3}{7}を用いて, x_{n+1}-\dfrac{3}{7}=\dfrac{2}{9}\left(x_{n}-\dfrac{3}{7}\right)+\dfrac{1}{3} よって数列\left\{x_{n}-\dfrac{3}{7}\right\}は初項x_1-\dfrac{3}{7}=\dfrac{11}{27}-\dfrac{3}{7}=-\dfrac{4}{189}, 公比\dfrac{3}{7}の等比数列だから,

x_{n}-\dfrac{3}{7}=-\dfrac{4}{189}\left(\dfrac{2}{9}\right)^{n-1}=-\dfrac{2}{21}\left(\dfrac{2}{9}\right)^{n} すなわち x_n=-\dfrac{2}{21}\left(\dfrac{2}{9}\right)^{n}+\dfrac{3}{7}

したがって特にn\geqq 2のとき, ①を用いれば, l_n={\rm BQ}_{n}-{\rm BP}_{n}=x_n-\dfrac{1}{3}x_{n-1}

ここで\dlim_{n\to \infty}x_n=\dlim_{n\to \infty}\left\{-\dfrac{2}{21}\left(\dfrac{2}{9}\right)^{n}+\dfrac{3}{7}\right\}=-\dfrac{2}{21}\cdot 0+\dfrac{3}{7}=\dfrac{3}{7}=\dlim_{x\to\infty}{x_{n-1}}より, \lim_{n\to \infty}l_n=\dfrac{3}{7}-\dfrac{1}{3}\cdot\dfrac{3}{7}=\bold{\dfrac{2}{7}}

以上、理型第1問でした。
図形などが再帰的な(1つ前までの状態に基づいて次の状態が決まる)動きをする場合であっても、なんらかの数量を数列ととらえて漸化式を立てていけば、
そこから数列の特徴や極限についてもわかることがあるわけですね。

次回は文型第1問解説です。 理型の問題は2つ記事をはさんで第2問(文型第3問)を解説予定です。

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ではまた。

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