Loading [MathJax]/extensions/TeX/boldsymbol.js

2021年1月20日

【第3回垂れ流し数学模試】第3問解説

皆さんこんにちは!
TomoKです。

今回は第3回垂れ流し数学模試の第3問の解説です。


第3問

問題

{\rm AB}=4\sqrt{2}, {\rm BC}={\rm CD}={\rm DE}={\rm EA}=3\sqrt{3}を満たす五角形ABCDEが
半径Rの外接円をもつとき, Rの値および五角形ABCDEの面積を求めよ.

第3問は平面図形でした。
やや計算は面倒ですが、やることが分かりやすいので、
難易度としてはそこまで難しくないと思います。

解答のために考えること

外接円の中心をOとおいて、五角形ABCDEを5つの二等辺三角形AOB, BOC, COD, DOE, EOAに分割して考えます。
{\rm BC}={\rm CD}={\rm DE}={\rm EA}から、\angle{\rm BOC}=\angle{\rm COD}=\angle{\rm DOE}=\angle{\rm EOA}ですので、
特に\triangle{\rm BOC}\equiv\triangle{\rm COD}\equiv\triangle{\rm DOE}\equiv\triangle{\rm EOA}です。

まずは\angle{\rm AOB}=\alpha, \angle{\rm BOC}=\betaとおいて、余弦定理を用いて
\cos{\alpha}, \cos{\beta}Rの関係を導きます。

{\rm BC}={\rm CD}={\rm DE}={\rm EA}となる五角形ABCDEを考えると、
下のように、\alpha+4\beta=2\piもしくは\alpha=4\betaの両方があり得ます。

(i) \alpha+4\beta=2\piの場合 (ii) \alpha=4\betaの場合

ただ\cos{\alpha}=\cos{(2\pi-4\beta)}=\cos{4\beta}なので、いずれにしても、
\cos{\alpha}=\cos{4\beta}から\cos{\alpha}, \cos{\beta}, Rを求めていくことになります。

(求めた\cos{\alpha}, \cos{\beta}の値から、実際は解答のほうの図にあるとおりに、\alpha+4\beta=2\piです。
あるいは、後述しますが、この\alpha+4\beta=2\piに決まる理由を、\cos{\alpha}, \cos{\beta}を出さずに説明することもできます)

面積を求める過程では\sin{\alpha}, \sin{\beta}の値が必要ですが、
比較的大きな数になるので、A^2-B^2=(A+B)(A-B)を駆使して計算していきましょう。

解答

五角形ABCDEの外接円の中心をOとおくと、
{\rm BC}={\rm CD}={\rm DE}={\rm EA}より、\angle{\rm BOC}=\angle{\rm COD}=\angle{\rm DOE}=\angle{\rm EOA}

\angle{\rm AOB}=\alpha, \angle{\rm BOC}=\angle{\rm COD}=\angle{\rm DOE}=\angle{\rm EOA}=\betaとおく。

\triangle{\rm AOB}で余弦定理より、 \cos\alpha=\dfrac{R^2+R^2-(4\sqrt{2})^2}{2\cdot R\cdot R}=1-\dfrac{16}{R^2}\quad (\cdots ①) \triangle{\rm BOC}で余弦定理より、 \cos\beta=\dfrac{R^2+R^2-(3\sqrt{3})^2}{2\cdot R\cdot R}=1-\dfrac{27}{2R^2}\quad (\cdots ②)
①,②より、\dfrac{1}{R^2}=\dfrac{1-\cos{\alpha}}{16}=\dfrac{2(1-\cos{\beta})}{27}
よって、 27\cos{\alpha}=32\cos{\beta}-5\quad (\cdots ③)
また\alpha\betaの関係から、\alpha=4\betaまたは\alpha+4\beta=2\pi
ここで、\cos{\alpha}=\cos{(2\pi-4\beta)}=\cos{4\beta}であるから、
いずれにしても、\cos{\alpha}=\cos{4\beta}である。

\begin{aligned} \cos{\alpha}&=\cos{4\beta}=\cos{2(2\beta)}=2\cos^2{2\beta}-1\\ &=2(2\cos^2{\beta}-1)^2-1\\ &=8\cos^4{\beta}-8\cos^2{\beta}+1 \end{aligned}

これと③により、 \begin{aligned} 27(8\cos^4{\beta}-8\cos^2{\beta}+1)&=32\cos{\beta}-5\\ 27\cdot 8\cos^4{\beta}-27\cdot 8\cos^2{\beta}-32\cos{\beta}+32&=0\\ 27\cos^4{\beta}-27\cos^2{\beta}-4\cos{\beta}+4&=0\\ 27\cos^2{\beta}(\cos{\beta}+1)(\cos{\beta}-1)-4(\cos{\beta}-1)&=0\\ (\cos{\beta}-1)(27\cos^3{\beta}+27\cos^2{\beta}-4)&=0\\ (\cos{\beta}-1)(3\cos{\beta}-1)(3\cos{\beta}+2)^2&=0\\ \end{aligned}
0\lt 4\beta\lt 2\piより、0\lt \beta\lt \dfrac{\pi}{2}だから、0\lt \cos{\beta} \lt 1
したがって、\cos{\beta}=\dfrac{1}{3}
②より、1-\dfrac{27}{2R^2}=\dfrac{1}{3},  R^2=\dfrac{81}{4},  R>0より、\bold{R=\dfrac{9}{2}}

また③より、\cos{\alpha}=\dfrac{32\cos{\beta}-5}{27}=\dfrac{17}{81}

ここで、\cos{2\beta}=2\cos^2{\beta}-1=-\dfrac{7}{9}\lt \dfrac{17}{81}=\cos{\alpha}
0\lt \alpha\lt \pi0\lt 2\beta\lt \piであり、0\lt \theta \lt \pi\cos{\theta}は減少関数だから、
\alpha\lt 2\beta\lt 4\beta
よって、\alpha+4\beta=2\piとなる。

また2角夾辺で\triangle{\rm BOC}\equiv\triangle{\rm COD}\equiv\triangle{\rm DOE}\equiv\triangle{\rm EOA}だから、
五角形ABCDEの面積Sについて、 \begin{aligned} S&=\triangle{\rm AOB}+\triangle{\rm BOC}+\triangle{\rm COD}+\triangle{\rm DOE}+\triangle{\rm EOA}\\ &=\triangle{\rm AOB}+4\triangle{\rm BOC} \end{aligned} となる。

\sin{\alpha}=\sqrt{1-\cos^2{\alpha}}=\sqrt{1-\left(\dfrac{17}{81}\right)^2}=\dfrac{\sqrt{(81+17)(81-17)}}{81}=\dfrac{\sqrt{98\cdot 64}}{81}=\dfrac{56\sqrt{2}}{81}\\[10px] \sin{\beta}=\sqrt{1-\cos^2{\beta}}=\sqrt{1-\left(\dfrac{1}{3}\right)^2}=\sqrt{\dfrac{8}{9}}=\dfrac{2\sqrt{2}}{3}
であり、
\triangle{\rm AOB}=\dfrac{1}{2}R^2\sin{\alpha}=\dfrac{1}{2}\cdot \left(\dfrac{9}{2}\right)^2\cdot \dfrac{56\sqrt{2}}{81}=7\sqrt{2}\\[10px] \triangle{\rm BOC}=\dfrac{1}{2}R^2\sin{\beta}=\dfrac{1}{2}\cdot \left(\dfrac{9}{2}\right)^2\cdot \dfrac{2\sqrt{2}}{3}=\dfrac{27\sqrt{2}}{4}
であるから、求める面積は、 S=7\sqrt{2}+4\cdot \dfrac{27\sqrt{2}}{4}=\bold{34\sqrt{2}}


円に内接していて、長さの等しい辺が4つあるので、
半径により五角形を5つの二等辺三角形に分割して考えるというのは基本的な考え方だと思います。
計算が、大きめな数字が出てくるので面倒ですが、
工夫できるところで工夫して求めていくのは大切だと思います。

さて、上記の解答では\cos{\alpha},\cos{\beta}を出してから\alpha+4\beta=2\piに決まるという説明でしたが、
考え方のところで述べたとおり、これら2つの余弦の値を出さずに説明できます。

仮に\alpha=4\betaだとしましょう。
このとき、上の考え方の(ii)の図のように、五角形の3つの頂点C, D, Eはすべて劣弧AB上にあり、
(劣弧とは、半円より小さい弧のことです)
\angle{\rm AOE}=\beta\lt 3\beta=\angle{\rm AOC}なので{\rm AE}\lt{\rm AC}でなければなりません。

ここで、\angle {\rm ACB}は鈍角なので、\triangle{\rm ACB}について、
{\rm AB}^2\gt {\rm BC}^2+{\rm CA}^2が成り立つはずです。
32\gt 27+{\rm CA}^2より、{\rm CA}\lt \sqrt{5}ですね。

しかし、問題の仮定から{\rm AE}=3\sqrt{3}\gt\sqrt{5}ですから、
{\rm AE}\gt {\rm AC}となってしまい、矛盾が生じます。

したがって、\alpha=4\betaとはなり得ず、\alpha+4\beta=2\piとなります。

まあ普通に考えて、4\sqrt{2}3\sqrt{3}は近い値で、
図を描くか、一辺3\sqrt{3}の正五角形を考えれば、
\alpha=4\betaのケースはあり得ない、という見当はつくと思いますけどね。

というわけで、今日の記事はここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ではまた。

0 件のコメント:

コメントを投稿